!!ユーティリティクラスを作ってはいけない
ユーティリティクラスと世間で言われるクラスを作ってはいけません。ユーティリティクラスというのは単なる関数やサブルーチンの集まりであり、データ構造を持たないクラスだからです。\\
ユーティリティクラスというのをもう少し詳しく言うと、「__クラス変数にもインスタンス変数にも一切アクセスしないメソッドを集めたクラス__」のことです。クラス変数にもインスタンス変数にも一切アクセスしないということは、データ構造を内部に持たないと言うことです。\\
「クラスとはデータ構造」という原則に、これは明らかに反します。

!!例外的にユーティリティクラスを許す場合
例外的にとは書きましたが、このケースは割と多く存在します。一言で言うと、
!別メモリ空間で稼働するシステムにオブジェクトが持つデータを渡す場合
です。抽象的な言葉過ぎて解りにくいと思うので例を使って説明します。\\
[{Image src='utility_class1.png'}]
上記のように「受注伝票」と「発注伝票」の2つのクラスがあるとします。それぞれのクラスにはメソッドがあります(実際の開発では上記以外のメソッドも必要になります)。\\
この時、実装すべきクラスは次のように2つです。
[{Image src='utility_class2.png'}]
ところが良く考えると、
*クラスの属性をRDBに書き込む
*クラスの属性をネットワークに出力する
*クラスの属性をテキストファイルに書き込む
というメソッドは他のクラスにも共通して必要です。システム規模によりますが、最低でも数十、大きい場合は数百のクラスに実装する必要が出てきます。\\
[{Image src='utility_class3.png'}]
この3つのメソッドに共通しているのは、データを書き込む先が全て、これらのオブジェクトが稼働しているのとは別のメモリ空間で動いているシステムです。メモリとは別のメディアと言ってもいいでしょう。
||メディア||メモリ空間
|RDB|RDBMS
|ネットワーク|OS
|テキストファイル|OS
このように、別のメモリ空間で稼働しているシステムに対してはオブジェクトの状態で渡すことが出来ません。そのため一旦データ(属性)のみの状態にして相手側のシステム渡す必要が出てきます。この時、
*オブジェクトが持っているデータ構造
*相手側のシステムに渡す処理
の2つが分離されます。この__「相手側のシステムに渡す処理」を関数(ユーティリティクラス)として実装する__必要が出てきます。